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Zero Hunger, 1 Ed.
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Series: Encyclopedia of the UN Sustainable Development Goals Publisher: Springer ISBN: 9783319956749 Cover: HARDCOVER Date: 2020年05月 DESCRIPTION 工業化の過程における生物多様性の喪失、気候変動、健康や生活状況の悪化などといった問題は、発展途上国に限らず深刻化している。そのため、開発をより持続可能なものにする統合的な解決策を模索する必要性が高まっている。国連はこの問題を認識し、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択した。2016年1月1日、このアジェンダの17の持続可能な開発目標（SDGs）が正式に発効された。これらの目標には、経済成長、社会的包摂、環境保護という持続可能な開発の3つの側面が網羅されている。The Encyclopedia of the UN Sustainable Development Goalsでは、統合した形でこのSDGsを包括的に取り上げる。同書は17巻構成であり、各巻では17あるSDGsの1つを特集する。本巻ではSDG2、すなわち「飢餓に終止符を打ち、食糧の安全確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を促進する」を取り上げる。幅広い用語解説も収載されており、より知識を深めることができる。地球上では、すべての人々を養うのに十分な食糧が生産されており、栄養失調と飢餓は不適切な食糧生産過程、問題のあるガバナンス、不正の結果である。SDG2では様々な関係者、テクノロジー、政策、プログラムを対象とした、様々な行動を含めた全体的アプローチを採用することで、健康的な生活を保障する品質と栄養価の高い食糧の確保を目指している。こうしたイニシアチブは、深刻な環境悪化、生物多様性の喪失、気候変動の影響による課題に取り組まなくてはならない。 具体的に定義された目標は次の通り： 飢餓を撲滅し、すべての人々、特に幼児を含む貧困層や脆弱な立場にある人々が、年間を通して安全かつ栄養価のある食糧を十分得られるようにする 5歳未満の子どもの発育阻害や消耗症について国際的に合意された目標を達成するなど、あらゆる形態の栄養不良を解消し、若年女性、妊婦、授乳婦および高齢者の栄養ニーズに対処する 土地、その他の生産資源、資金投入、知識、金融サービス、市場および付加価値や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族経営の農家、牧畜家、漁師をはじめとする小規模食糧生産者の農業生産性と所得を倍増させる 持続可能な食糧生産システムを確保し、生産性および生産の向上につながるレジリエントな農業を実践することで生態系を保全し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水、その他の災害に対する適応能力を向上させ、土地と土壌の質の漸進的な改良を促す 国、地域、国際レベルで適正に管理および多様化された種子・植物バンクなどを通じて、種子、栽培植物、飼育動物や家畜およびその近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づく遺伝資源や伝統的な関連知識の活用による便益へのアクセスおよび公正かつ公平な共有を推進する 国際協力の強化などを通じて、農村部のインフラ、農業研究・普及サービス、技術開発、植物・家畜の遺伝子バンクへの投資を拡大し、開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産の強化を図る ドーハ開発ラウンドの決議に従い、あらゆる形態の農産物輸出補助金や同一の効果を伴うすべての輸出措置の並行的撤廃など、世界の農産物市場における貿易制限や歪みを是正・防止する 食料品市場やデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食糧備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にすることで食品価格の極端な変動に歯止めをかける
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